1歳過ぎてもなかなか喋らない。
子供と目が合わない。
学校や保育園で問題が多い
子供の発達に違和感を感じている方や子供の発達について何か不安を感じている方、子育てに悩んでいる方は多くいます。
今回は、発達障害とは何か解説していきます。
発達障害とは
発達障害とは、発達期において診断される、発達の全体的な遅れや部分的な遅れ、偏りによる障害のことを指します。
発達障害には、様々な種類があります。
いくつか発達障害の種類とその特徴を表にまとめました。
発達障害の種類 | 発達障害の特徴 |
広汎性発達障害(自閉症スペクトラム症) | 広汎性発達障害とは、自閉症やアスペルガー症候群、高機能自閉症などをふくんだ診断名です。広汎性発達障害は、友人や対人関係といった「社会的コミュニケーション」の面での発達の遅れや「こだわり・常同行動」などが見られます。 |
ADHD(注意欠陥動性障害/注意欠如多動性) | ADHD(注意欠陥多動性障害)の特徴は、「不注意・衝動性・多動性」が見られ、行動面に困難さを抱えている点です。「不注意」とはケアレスミスが多いことなど、「衝動性」とは思い立ったことをすぐに行動に移してしまうことなど「多動性」とは授業中に落ち着かずによく席を離れてしまうことなどが挙げられます。 |
LD(学修性障害) | LD(学習障害)の特徴は、全般的な知的発達の遅れはないが、学習面(聞く・話す・読む・書く・計算する・推論する)において得意・不得意なことの間に差があり、困難さが見られます。 |
知的障害 | 知的障害とは、知的発達の遅れ、社会性などの適応能力の遅れ、18歳未満の発症という条件がそろったときに診断されます。知的障害の特徴は、全般的に発達が緩やかで、特に言葉の発達が遅れたりします。なお、知的障害とその他の発達障害とでは、明確な線引きができるわけではありません。 |
表に発達障害の種類とその特徴をまとめましたが、発達障害の名称というのは、あくまでも行政や政府、研究者のために便宜的につくられた定義や分類となります。
発達障害の診断名そのものが、必ずしも目の前の子供に当てはまるわけではありません。
子供を障害名に当てはめるのではなく、子供の中にさまざまな特徴があるという理解が重要です。
発達障害と診断される子供達には、程度の差こそあれ、複数の障害があることもあります。
発達障害の定義とは
発達障害の定義とは、発達期に診断される中枢神経系に何ならかの機能障害であることをいいます。
従来から「知的障害」は発達障害の代表でしたし、先天的な「聴覚障害」や「視覚障害」、「脳性麻痺」なども発達障害でした。
しかし、近年では、発達障害支援法の中で、
「この法律において『発達障害』とは、自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習書害、注意欠陥多動障害その他これに類する脳機能の障害であってその症状が通常低年齢において発現するのものして政令で定めるものをいう」
発達障害者支援法 第二条 抜粋
とされたため、発達障害は知的障害とは別の概念ととらえる人も増えてきています。
発達障害者支援法は、知的障害・身体障害・精神障害のいずれにも当てはまらなかった「LD(学習障害)」や「ADHD(注意欠陥多動性障害)」などの障害を支援するために制定されました。
「この法律において」と限定されているはずですが、専門家でない人たちにとって区別しにくいところがあります。
書籍などでも「知的障害と発達障害」といったような表現も増えてきています。
軽度発達障害とは
かつては「軽度発達障害」という用語があり、これは知的障害の範疇には入らないけれども、発達に偏りや部分的遅れがあることとされていました。
近年では、障害のレベルは軽度かもしれないが、進学や就職などに関して特別な配慮が少なかったりするため、困難さは決して軽度ではないという考え方から、「軽度発達障害」という言葉を使うのは控えようとする流れがあります。
そのため、かつて軽度発達障害とされていた「LD(学習障害)」やADHD(注意欠陥多動性障害)高機能自閉症、アスペルガー症候群などを「発達障害」と呼ばれるようになりました。
発達障害は最近増えている?
特別支援教育制度の本格実施させた2007年度では、学齢児比2.01%の児童・生徒が、特別支援学校・特別支援学級・通級による指導等の特別な支援を利用していました。
2014年度では、3.33%の子供が特別な支援を利用しています。
特別な支援を利用する子供は年々増えてきています。
発達障害が増えてきたから制度が整備されたとも考えられますが、制度ができたからこそ発達障害の理解が広がり、その制度を利用する子供が増えてきたとも考えられます。
まとめ
今回は発達障害とは何かを説明してきました。
「発達が遅い」というのは、同年齢の平均の子供達と比べた相対的な評価ですので、その子なりの発達を見ていくことが大切です。
障害の名称よりも、子供達一人一人のニーズに応じた支援を行いながら、「できること」を増やしていくという考え方が重要です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
コメント
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