新型コロナウイルス感染症やインフルエンザなど、様々な感染症があります。
重症化すると死亡することもある感染症。
そんな感染症にかからないためには、「免疫力」を高めることが重要です。
今回は、ウイルスや細菌から身を守るために免疫力を上げる方法を4つ紹介していきます!
免疫とは
そもそも免疫とは、細菌やウイルスから体を守ってくれる防御システムのことです。
体には、「ウイルスや細菌を侵入させない免疫」と「侵入したウイルスや細菌と戦う免疫」の2種類あります。
粘膜免疫・・・ウイルスや細菌を侵入させない免疫 全身免疫・・・侵入したウイルスや細菌と戦う免疫
粘膜免疫
細菌やウイルスなどの病原体は、呼吸や食べ物を介して体の中に侵入しようとします。
細菌やウイルスなどの病原体を侵入させないように体を守っているのが「粘膜免疫」です。
粘膜免疫が働く場所は、目、鼻、口、腸などの粘膜です。
ここで異物が粘膜を介して体内に入るのを防ぎ、体外に出してしまうことで感染を防ぎます。
全身免疫
病原体が「粘膜免疫」を突破して体内に侵入し、増殖してしまった状態が「感染」です。
体に侵入したウイルスや細菌に対して「全身免疫」が働きます。
全身免疫には、免疫細胞がウイルスや細菌を捕えて攻撃する「自然免疫」と、ウイルスや細菌の性質を見極めて攻撃する「獲得免疫」があります。
この「自然免疫」と「獲得免疫」が体内に入ってきたウイルスや細菌を排除しようと働きます。
免疫力が下がる原因
普段、かからないような感染症にかかったり、風邪をひきやすくなったりする原因は、免疫力の低下が関係しています。
免疫力が低下する原因は主に4つあります。
1.加齢 2.睡眠不足 3.生活の乱れ 4.持病がある
加齢
免疫力が低下する最もハイリスクな方が高齢者の方です。
高齢者は加齢に伴い、免疫細胞が低下したり、新しく作られた免疫細胞の機能が低下したりするため、免疫力が落ちやすくなります。
年を重ねると風邪をひきやすくなるのもこの加齢による免疫力の低下が原因とされています。
睡眠不足
睡眠不足も免疫力低下につながります。
とある調査によると7時間未満の睡眠時間の人は、8時間以上の人に比べて約3倍風邪にかかりやすかったという結果が出ています。
生活の乱れ
健康な方の免疫力が低下する理由として食生活の偏りや生活時間の乱れ、疲労、運動不足、喫煙、過度の飲酒などが原因だと考えられます。
また、強いストレスを感じると自律神経のバランスを崩し、免疫力の低下につながるといわれています。
持病がある
がんの化学療法を受けている方や糖尿病やHIVなど免疫力を低下させる病気にかかっている方は、免疫力が低下しやすくなります。
そのため、さまざまな感染症にかかりやすくなってしまいます。
免疫力が下がるとどうなるのか
免疫力が下がると以下の症状がでてきます。
● 肌が荒れる ● 疲れやすくなる ● 下痢をしやすくなる ● 感染症にかかりやすくなる
肌が荒れる
肌は、刺激や細菌の侵入を防ぎ健康状態を守っています。
ところが、免疫力が低下し肌のバリア機能が弱まると、紫外線や雑菌などの影響を受けやすく、肌荒れや炎症、吹き出物が出ることがあります。
疲れやすくなる
疲かれには三つの種類があり、どれかに当てはまるといわれています。
● 肉体的疲労
● 精神的疲労
● 神経疲労
どれも「倦怠感や頭痛」「胃もたれ」などの体に出る症状や「やる気がない」「集中力がない」などの精神的な症状まで様々な症状がでてきます。
下痢をしやすくなる
胃腸と免疫力は、とても深い関係があります。
胃腸の不調がなかなか改善されず、そのままにしてしまうと、免疫力が低下し、下痢をしやすくなります。
感染症などにかかりやすくなる
のどや鼻、皮膚などは体外と接するため細菌やウイルスの侵入を受けやすくなります。
免疫力が低下していると、中耳炎や肺炎、発疹などの様々な感染症にかかりやすくなります。
免疫力がアップする4つの方法
日光浴
外で1日15分~20分、顔や両腕を出して、日光浴をすることで、ビタミンDが体内に生成されます。
ビタミンDの8割が皮膚から生成されます。
ビタミンDは、カルシウムの吸収や筋肉の合成を促したり、免疫力の向上などの効果があり、健康な体を維持するためになくてはならないものです。
お家にある庭やバルコニーで日光浴をしてみてはいかがでしょうか。
栄養のある食事
食事からもビタミンDを摂取することができます。
サンマ、アジ、サバ、イワシなどの魚には、ビタミンDが豊富に含まれています。
特にサケには、ビタミンDが多く含まれており、 サケの切り身1切れで、1日に必要な量のビタミンD を摂取することができます。
また、マイタケやほしシイタケ、エリンギなどのキノコ類にもビタミンDが豊富に含まれています。
さらに、腸内環境を整えることも免疫力を上げることに効果があります。
腸内環境を整える食品として、納豆、みそ、しょうゆ、漬物、ヨーグルトなどがあります。
発酵食品には、乳酸菌や納豆菌などの善玉菌が多く含まれています。
腸内の善玉菌を増やすことで免疫力がアップする効果があります。
体を動かす
1日に10分程度、家の中で体操やストレッチをしたり、外でウォーキングや散歩をするなど、体を動かすことで、体が温まり免疫力が向上します。
激しい運動よりも、うっすらと汗をかく程で十分といわれています。
また、体を動かすことは、免疫力が上がる他に、生活習慣病の予防や高齢者の転倒防止、脳の活性化などの効果もあります。
体を温める
体温が高いとリンパ球が増えて活性化し、免疫力を高めることができます。
特に、約40度のお風呂に10分ぐらい入浴し、体を温めると、免疫力が5~6倍、上がるといわれています。
また、身体が温まると血管が拡張して副交感神経が優位になるので、リラックス効果もあります。
さらに、質の高い睡眠も体を温め、リラックス効果と免疫力を高める効果があるで、しっかり睡眠をとることも大切です。
まとめ
今回は、ウイルスや細菌から身を守るために免疫力を上げる方法を4つ紹介していきました。
少しでも皆さんのためになれば幸いです。
皆さんも毎日健康に過ごせるように免疫力を高めましょう!